クレーマでの小さな講演
第337回 伊東ラッザリ渚(2026.3.20)
3月に入り、ここクレモナでも寒さが和らぎ、春の訪れを感じる季節になってきました。
まだ霧の深かった1月中旬、友人で会長を務めるカルロアルベルトさんからのお誘いで、
ロータリークラブ クレーマ支部の会合に特別ゲストにお招きいただきました。
この日のテーマは「イタリアで活動する日本人弦楽器製作者」。

日々の製作活動やこれまでの経緯、経験、そしてイタリアでの生活についてお話しする機会をいただきました。
大勢の会員の方々を前に、私の拙いイタリア語で本当に大丈夫だろうか、と緊張と不安を抱えながら臨みました。
しかし皆さんとてもフレンドリーで、熱心に耳を傾けてくださったので、
最初の緊張はいつの間にか消え、時には笑いも起こる和やかな雰囲気で講演は進んでいきました。
途中には様々な質問もいただきました。
弦楽器製作についてはもちろん、歴史や文化、日本のこと、そしてイタリアで生活していて感じることなどと内容は多岐にわたり、
本当に興味を持ってくださっていることが伝わり、とても嬉しく感じました。
クレモナ弦楽器製作学校入学を決めてイタリアへ渡ってから来年で20年目になります。
これまでの経緯をお話ししながらさまざまな出来事を思い出し、自分自身を振り返る良い機会になりました。
本当にたくさんの人たちに支えられてここまで来ることができたのだと、改めて実感しています。
イタリアへ出発するあの日、学校を卒業するまでの5年間は日本へ帰ってくるな、と厳しくも愛情を持って送り出し、支えてくれた両親と家族に改めて感謝します。
これからも初心と感謝の気持ちを忘れずに、日々製作活動に励んでいきたいと思います。
後日、この日の様子を地方紙の一角に記事として掲載していただきました。


