バイオリン製作 第2幕
第262回 岡野 壮人 (2023.2.5)
三朝バイオリン美術館も運営を初めて10年の節目となりました。
館長は交代させていただき私は退任させていただきました。
これまでの10年本当に沢山の方に支えていただき感謝の思いで一杯です。
業務移行や仕組みの再編成で今年4月から心機一転新しいスタートとなります。
楽しみは何と言っても製作に集中できる時がきた!という喜びです。これまでバイオリンと共に歩んできましたが、製作に集中できていた期間は学生の時代だけだったような気がします。特に地元に帰郷してからの美術館運営が始まってからは実に多忙な日々でしたし、その経験もなかなか出来るものではなくそのお陰で体験してきた世界観も確実に広がりました。
2023年は改めてその経験を活かし私のバイオリン製作人生第2幕の始まりとなるのです。
世界中沢山の楽器製作者が自己表現を通して自分自身の楽器を生み出しているわけですが、一人一人の人生がその楽器に染み込んでいることはとても味わい深く大切なことだと強く感じます。
私自身も思いをのせて、今までの製作技術を活かしベストな楽器を、人に必要とされる楽器を製作していきたいと考えています。
来年の展示会では新作の楽器を三朝から出展したいと思います。大阪の地でまた皆様とお会いできることを楽しみにしております。
写真は東京秋葉原での展示会出展時の様子です。