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バロック弓(クリップイン)製作風景

第209回 糟谷 宏 (2020.9.5)
糟谷 宏

こんにちは。生活していて比較的コロナが落ち着いてきたと思うクレモナでの製作風景を書かせていただきます。

今回も楽器製作ではなく弓製作なのですが、バイオリン用バロック弓のクリップインタイプを簡単に説明していきたいと思います。

こちらはスティックの材料提供と共にオーダーいただいたもので、スティックの材料の種類は、多分これじゃないかな?という推測しか出来ませんので、材料にご興味がある方には申し訳ありません。

モダン弓と同様、先ずは荒削りをします。
これが私にとっては結構重労働…。
年々、この時の連続作業時間が短くなっていっています…。

 

大体八角形にしたらヘッドの先端の位置を決めて反りをつけていきます。

反りが安定したら今回はスティックを丸にする事になっていたので、スティックを丸くしていきます。

 

基本的に毎回削る時はスティックが真っ直ぐ(横ブレに対して)になっているのを確認しながら削っていきます。

ヘッドを成形して、どんどん磨いていきます。

 

フロッグがはまる段差を作り、毛箱を掘ります。
ヘッドも同様に毛箱を掘ります。

 

微調整などをしてスティックは完成です。

次にフロッグの外周を作り、スティックと合わせて、はみ出してる部分などの調整をします。

 

スティックとの合わせが出来たら毛が通る溝、形の成形をして、これもひたすら磨きます。

 

これでフロッグも完成です。

 

最後に毛を張ったらクリップインタイプのバロック弓の完成です。

 

 

製作方法や手順など、他の方とは違う所もあるかと思いますが、今回はざっくりとですが私の製作方法のご紹介でした。

バロック弓は決まりが無く、今回のはヘッドが面白い形をしているタイプなので、製作中はどうなってるのかといろいろな資料をあさり、楽しみながら製作出来ました。

コロナでまだまだ大変な時期ですが、あまり見かけないかと思う弓の製作工程で、こんなふうに作られてるのかと少しでも楽しんで頂けたらと思います。