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バイオリン工房の植物

第276回 古川 皓一 (2023.9.05)

うちの工房では植物をたくさん育てていますが、いくつかを紹介します。

バイオリンに関係のあるものもあります。

 

まずは2階の工房に上がる階段に沿って伸びたブドウ(マスカットベリー)です。
今年で植えて3年目ですがかなり大きくなりました。 
実もたくさんできてます。

 

階段を上るとトクサがあります。 
表面がざらざらしたストロー状の植物で湿った所に生えています。 
ストラディバリも
トクサを紙やすりのように使っていたとの事で入手して育て始めました。 
クレモナに行った時はポー川まで探しに行きましたが見つかりませんでした。

実際にトクサで木をこすってみると結構けずれます。 
削りぐあいは#400~#600ぐらいに感じます。 
木工の仕上げならこれぐらいかと思います。

ちゃんと使うには煮込んだり紙に貼ったりするようですが。。。

 

工房に入ると天井にポトスが広がっています。 
2019年に改装してから3年半ほどでかなり広がりました。

 

窓際にリコポディウムを吊っています。
楽器修理用に売られている「リコポディウム」はリコポディウムの花粉で、
ニカワ等とまぜてパテとして欠けを整形したり穴埋めしたりと修理に使います。
リコポディウムの花粉は非常に細かい粒子で園芸用、漢方薬としても使われています。

日本で楽器修理用の粉は入手困難なようなので、自力で花粉を採取できるかなと思って育てています。 
ただ、リコポディウムには種類がいっぱいあり、うちのから思ってたようなのが採れるのか、
どうやって採るのかはまだ不明です。

 

今まで2メートル越えのコーヒーの木を育てていましたが、
去年階下で妻がカフェを開いたのでそちらへ引越ししました。
現在はそのコーヒーの木からとれた豆を発芽させ、育てています。
左から芽生えた順に一郎、二郎&四郎です。

三郎は親のコーヒーの木と一緒にカフェへ。

 

この頃は植物の世話も結構な手間になってましたが育っていくのが楽しいです。