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二輪で高地を走る

第257回 三宅 広 (2022.11.5)
三宅 広

17歳で自動二輪の免許を取ってから、半世紀を超える現在までずっとバイクには乗ってきました。
移動の手段としても重宝しましたが、長距離の旅行(ツーリング)が大半を占めていたように思います。
真冬以外は日本全国いろんなところを走りました。
季節それぞれに美しい風景が見られて、いつ行ってもいいものですが、とりわけ秋の高地を走るのが楽しいものでした。
アルプスの、穂高や乗鞍などの山々を縫って走る国道158号線や乗鞍スーパー林道などは毎年のように走りに行きました。
10月初旬に通ると、ちょうど木々が葉の色を変える時期で、いろんな木のいろんな色が山を飾ってくれています。
白樺の幹の白と葉の黄色、もみじやナナカマドの鮮やかな赤、落葉松の少しくすんだブラウン、それにモミなどの常緑樹も混じって、山全体がいちばん美しくなっているところを走るのですが、バイクは自分自身が風景の中に溶け込んでいふような感覚で走れるので車とは少し違ったまわりの自然との一体感があるような気がします。
こうした山々の変化は短い間に終わるようで、少し早く行くとまだ緑一色の時があるかと思えば逆に遅いと冬の装いで全山鉄サビ色になってしまっていることもあります。
歳を考えると、あとどのくらい乗れるのかと不安もあります。
あまり遠くには行けないかもしれないけど、近くで走れそうなところを見つけてまだまだ走りたいとは思っています。