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鋸挽きの技

第136回 高橋 尚也(2017.02.05)

みなさん、おひさしぶりです。今年からまた関西弦楽器製作者協会に再入会させて頂きました高橋尚也です。
今後ともよろしくお願いします。

最近(ここ3年くらいですが) 1枚板の横板を手鋸で取るのがおもしろく思えてきました。
情けない話ですが、クレモナにいた約10年間1度もやったことがありませんでした。1枚板を買った時はいつもマエストロにバンドソーで切ってもらっていました。

高知に帰って来てまず困ったのがこれでした。ただ、バンドソーは工房がせまくて置く場所がないし、なにより怖くて使いたくない。でも毎度毎度マエストロにお願いするのも申し訳なく、がんばって手鋸で切ってみました。やってみると意外とうまくでき、今まで僕は何をやっていたんだと、ちょっとへこんでしまいました。
いまどきこんなやり方する人も少ないかもしれませんし、時間のムダだと言われるかもしれませんが、おそらく僕はこんな感じでずっとやっていくと思います。

近況報告ですが、2016年の6月に工房を四万十町内で移転しました。
移転をきっかけに工房をスッキリさせたいと思っていましたが、なかなかむずかしくいまだに頭を悩ませています。

 

<<編集室より>>
6年間3シーズンに渡って掲載してきた連載コラムは今回が最終回です。2011年2月5日に第1回を始め合計で136回と特別号1回、普段表に出てこない弦楽器製作家たちの技や知識、自慢、つぶやき、私生活などなど色々な一面を紹介できたことはたいへん有意義でした。4月から新企画の掲載を予定しています。今後も関西弦楽器製作者協会にご期待ください。
長い間のご愛読ありがとうございました。

編集長