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製作冥利に尽きるひととき

第325回 馬戸 建一 (2025.9.20)

去る8月28日、特別な演奏会が開かれました。

それは、僕たちBATO兄弟が製作したヴァイオリンを使った「VIOLIN DUO RECITAL」。

ステージに立つのは、大阪フィルハーモニー交響楽団でコンサートマスターを務める須山暢大氏と、アシスタントコンサートマスターの尾張拓登氏。

須山氏の手にはTAKAYUKI BATO 2011年製作、尾張氏の手にはKENICHI BATO 2025年製作。

この二つの楽器が並び響き合う様子は、まさに夢のような光景でした。

これまでにも自分の楽器が演奏会で使われる場面には立ち会ったことがあります。

けれど「主役」として自分の製作した楽器が並び、名手たちの手で舞台に立つという経験は初めてのこと。

正直、小っ恥ずかしさもありましたが、それ以上に胸がいっぱいになるほどの喜びを感じました。

企画にご尽力くださった皆さま、快くご賛同いただいた方々、そして当日ご来場くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

「こんな機会はそうそうないだろう」と思っていたのですが……どうやらそうとも限らないようです(笑)。

もしご興味があれば、ぜひ次の機会に足を運んでいただければ幸いです。