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バイオリンの演奏と製作

第320回 西村祐司(2025.7.05)

先日、とあるバイオリンリサイタルに行ってきた。
詳細は省くが、御年80歳にして今まで弾いてこられた愛好の曲を11曲!全て暗譜で演奏、素晴らしかった。
哀愁に満ちた曲が多く、それがお好みなのだろう、むせび泣くように歌い上げる旋律は感動的だったし、最高音まで駆け上がるパッセージ等もとても痛快によかった。

バイオリン製作者の中には、プロ奏者として演奏活動するひともいれば、演奏のほうは全くというひともいる。
私は本格的にではないが演奏を習って、アマチュアオーケストラにも参加していたが、独立してからはなかなか練習時間がとれないため、最近では演奏会に出ることは少なくなった。
楽器は触るが、しっかり練習することがない。普段弾いていないと弾けなくなる。
文章も普段から書いていないと書けない、時間がかかってしょうがない。(苦手なので時間をかけてもうまく書けない)

話は逸れたが、何かなければ弾かなくなるので、月に一度のレッスンを受けている。修正してもらっているという感じだ。
内容は各弦を1オクターブ音階と分散和音、全弦で3オクターブ音階と分散和音、3度6度、、とエチュードをゆっくり確かめるように弾く、そしてコンチェルト等の曲をゆっくりなテンポで弾く。
(作った楽器の試し弾きをする際にも、こうしたスケールやエチュードを弾いて、弾き心地を確認する。
重音やポジション移動で弾きにくさはないか、ネックの形や弦高を確かめる。)
人前でひととおり曲を弾くまでには至っていないが、少しずつ蟻の歩みくらいは進歩はあるだろうか。

道はまだまだ長いが、何か一曲、自分のものにできたらと思う。