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バイオリン製作の1番難しい事

第316回 耿 暁鋼(2025.5.05)

弦楽器店は大体楽器の修理、調整、販売を主にしてます。
しかし、製作もしたい自分の作品も作りたい、この両方のバランスを良く取って続ける事に皆さんはよく尽力していると思います。   

40年ぐらいこの仕事をしてよく聞かれるのは
バイオリンをつくるのは何処が1番難しいですか?という事です。
私はおそらく今まで何年かおきに違う答えを出しています。
要するに自分もその時期のレベルの考え方と楽器の見え方がかわっています。
それとたまにバイオリンの作り方を教えて下さいと訪ねてくる方がいらっしゃいます。

自分も昔同じように人に聞いたことがあります。
大体聞いたことと答えてくる事も同じです。
バイオリンをつくる事はとても簡単で、ある程度道具の使い方覚えればどなたでも出来る、ただその奥の深さは底が見えないです。
その時期に楽器の見え方と見えてくるものが違います。
考え方と作り方には正解は無いと思います。

1番難しいのは常に自分の作りたい楽器を続けて作れる気持ちを保つことだと私は思っています。