1. ホーム
  2.  > 連載コラム
  3.  > 第110回 畑 亮一(2016.01.05)

なおらない性格

第110回 畑 亮一(2016.01.05)
畑 亮一

年の初めにこんなことを書くのも気が退けるのだが、実は極度の「めんどくさがり屋」である。若いころからそうだったが、ある程度の年齢になってきて輪をかけて「めんどくさがり」になってきたように思う。

作業自体は毎回同じですが「興味」の方向はちょっとずつ違ってきます作業自体は毎回同じですが「興味」の方向はちょっとずつ違ってきます

なにせ、ものを買いに出かけるのもめんどくさいのでむしろ不便を選ぶ。独りでいたりすると食事すらもめんどくさくなったりする。

それなのに、不思議とバイオリンを作るのはめんどくさくないのである。不思議だ。むしろこの仕事を始めた昔よりも今の方がもっとワクワクして取り組んでいるような気がする。

我が家のにゃんこたち。疲れるとこの子たちと「もふもふ」して遊びます。我が家のにゃんこたち。疲れるとこの子たちと「もふもふ」して遊びます。

きっとバイオリン製作には「めんどくさがり」を越えて「音を作る面白さ」があるからだと思う。「ここをこう削ったら、どうなるだろう?」だとか「こんな感じの音が欲しいけどどうすればいい?」だとか、とにかく興味は尽きないのである。

しかも、その興味の対象も年年歳歳、変化していく。最初のうちは「きれいな楽器を作る」だったが色々な影響を受けて、今は少し違ってきている。

今使ってる「マイビオラ」珍しい「マリオ・ガッダ」のコピー。もちろん当工房製。今使ってる「マイビオラ」珍しい「マリオ・ガッダ」のコピー。もちろん当工房製。

今、仕事の合間にアマチュアの演奏団体に交じってビオラを弾いている。オーケストラや弦楽アンサンブル、カルテットなどで下手なりに楽しんでいる。そのおかげなのか、学生オケでバイオリンを弾いていた昔にはさほど感じなかった「ハーモニー」や「倍音」というものに目覚め始めた。そうすると作る楽器にもそう言ったものを求めるようになる。
「ほかの楽器と良く混じる音色を持った楽器」なんてのが作れれば最高に楽しいだろうなと思う昨今である。

 

次回は1月20日更新予定です。

次回、関西弦楽器製作者協会展示会は2018年4月22日(日)です