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職人と遊び

第103回 岸野 大(2015.09.20)
岸野 大

今回は楽器製作者にとっての趣味=遊びについて書いてみようと思います。

もしかすると一般的な楽器職人のイメージはひたすら自分の工房に閉じこもって仕事ばかりしている…というようなストイックなイメージかもしれませんが、(あ、もちろん楽器職人なんて好きな事を仕事にしている方がほとんどだと思うので、仕事が趣味、というのは別の話で、)僕の周りの同業者の方を見てみると、職業柄楽器の演奏や音楽鑑賞が好きという方が多いのはもちろんですが、他にも釣りや自転車、クルマやバイクが趣味というアウトドア派から陶芸や盆栽、絵画や写真、ゲームやアニメ、中には飲酒が趣味というインドア(?)派まで、皆さんそれぞれ色々な趣味を楽しんでおられます。
しかもこれも職業柄か、好きなことにはのめり込むタイプの方が多いように思われます。

そんな僕の趣味は美味しい物を食べる(飲む)こと。 これもきっと五感と豊かな感性を磨き、良い音を生み出すヒントに…そんな僕の趣味は美味しい物を食べる(飲む)こと。 これもきっと五感と豊かな感性を磨き、良い音を生み出すヒントに…

僕は楽器製作に限らず、このしっかり遊ぶという精神、実は職人にとってはとても大事なことだと思うのです。
うろ覚えですが、僕の好きな作家の方があるエッセイの中で、自分の進むべき道が定まらないうちは遊んではならない。しかしひとたび自分の一生を捧げるに値する事を見つけたら大いに遊ぶべきだ。どんな遊びも必ずその助けになる。という内容の事を書いています。

二歳の息子との遊びで最近悩むのは、いかに手持ちの少ないプラレールで面白いレイ アウトが作れるか。 これもきっといつか楽器の美しいアウトラインを生み出すヒントに…二歳の息子との遊びで最近悩むのは、いかに手持ちの少ないプラレールで面白いレイ アウトが作れるか。 これもきっといつか楽器の美しいアウトラインを生み出すヒントに…

まさに職人にとっての遊びはこれだと思います。遊ぶために新しい技術や知識や考え方を身につけるのは楽しい事です。そしてそれらの技術や知識はただ仕事をしているだけでは得られない良い楽器を作るためのヒントに繋がるのだと思います。

という訳で、僕たち楽器製作者は仕事も遊ぶのも大好きです。
さあ今日は何をして遊ぼうかな(笑)

 

次回は10月5日更新予定です。

次回、関西弦楽器製作者協会展示会は2018年4月22日(日)です