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道具あれこれ

第156回 畑 亮一(2018.04.05)
畑 亮一

特に専門道具ってほどではないですが、ちょっとひと工夫して便利になった「相棒」を紹介します。

 

1スコヤ

加工する材の直角を観る道具で、仕事を覚え始めの頃によくお世話になる道具。
最初はこの「スコヤ」と「直定規」を使いまくって正確な「平面」と「直角」に加工することを覚えます。材に当ててみて光が漏れなければオッケー。
(もっとも、最近は「だいたいの感じ」でやってるのであまり出番はありませんが・・)
ふつうは金属製ですが仕事を習い始めの頃に木材(ブナ材)で作りました。
軽くて当たりも柔らかく使い心地は快適。お気に入りです。
木製だから歪むかな?と思ったけど30年たった今でも正確。

(左が市販のスコヤ 右が自作のスコヤ)

 

2ミラー(鏡)

これは元々は僕の尊敬する埼玉のSさんの工房にあったアイデアです。
このミラーは楽器の中を点検したり、魂柱(楽器の中に立っている細い棒)をセットするときに使うものです。
東急ハンズでたまたま見つけたプラスチックのミラーの裏に100円ショップで売ってたアルミの針金を接着剤でくっつけただけですが、軽くて楽器を傷めにくく、しかも自在に曲がるので見たいところが見れて結構重宝します。

(左が普通のミラー 右が針金で作ったミラー)

 

3毛替え用の刃物

昔買った突きノミがそのまま使うには長すぎたので刃先を折って使うことにしたのですが、折った先っちょがもったいなくて捨てられなくて、それに柄を着けてみたところイイ感じの道具になりました。
短いので細かい作業がコントロールしやすく、毛替えのくさびを作ったりするのに便利です。ほぼ毎日お世話になってる便利道具。

(上が毛替え用 下がその元々の突きノミ)

 

4荒削りカンナ

亡き祖父(母方の祖父は桶職人、父方の祖父は町屋大工でした)の道具箱から出てきた柄付カンナをある時、四方反りに加工して使ってみたら、けっこう具合が良くて重宝してます。
楽器のボディを粗削りするときに使うのですがノミで削るよりも力が要らず作業が速いです。日本人は元々「引手勝手」に筋肉が発達していると言われているので使いやすく感じるのかもしれません。力のない女性でも比較的ラクに粗削りをこなせます。

それに似せて自分でも同じような感じで作ってみたのですが、どうも「おじいちゃんのオリジナル」の方がはるかに手になじんで使いやすいような気がします。
焼き印の「隠岐」は母方の姓。

(上が祖父のカンナ 下が自作)

 

以上、目に留まった身の回りの道具たちをざっとご紹介しました。
どれもちょっとした道具なのですが、「なくてはならない大事な相棒たち」です。

次回、関西弦楽器製作者協会展示会は2018年4月22日(日)です